Trusted Advisor

【VPC外リージョンサービス】

Trusted Advisor は、AWS環境の設定や運用状況を ベストプラクティス に基づいて分析し、アカウント全体の健全性をチェックするサービスです。

各種リソースや設定は Check(チェック項目) として評価され、結果に応じて改善のための Recommendation(推奨設定) が提示されます。これらのチェックは、Category(チェック分類) ごとに整理されており、具体的には Cost Optimization(コスト削減)、Security(セキュリティ強化)、Performance(性能最適化)、Fault Tolerance(耐障害性)、および Service Limits(サービス制限) の5つの観点で構成されています。

各カテゴリでは、コストの無駄を削減したり、セキュリティリスクを軽減したり、リソースの性能や可用性を最適化するための推奨が示されます。これにより、AWS環境の効率性・安全性・信頼性を継続的に高めることができます。

AWS Support Plan(サポートプラン) が Business または Enterprise の場合、利用できるチェック項目が拡張され、より詳細な診断と推奨を受けることができます。

Dashboard(ダッシュボード) では、チェック結果が可視化され、Refresh(チェック更新) により最新状態を反映することが可能です。

Organizations Integration(組織連携 によって複数アカウントの診断結果を統合・一元管理でき、Notification(通知設定) を行うことで、定期的に改善提案や警告をメールやSNS経由で受け取ることができます。

重要用語

関連サービス
Organizations Integration
SNS

ユースケース

運用ベストプラクティスからの改善提案セキュリティ・コスト・パフォーマンス・フォールトトレランスなどの観点から、AWS推奨の設定になっていない部分を洗い出す。
リソースの無駄遣いの発見使われていないロードバランサーや低い利用率のインスタンスなどを検出し、停止・削除やサイズ見直しによるコスト削減につなげる。
定期的な運用ヘルスチェック月次や四半期ごとにTrusted Advisorの結果を確認し、継続的に環境をクリーンでベストプラクティスに近い状態に保つ。

ベストプラクティス

定期的なチェック確認コスト、セキュリティ、パフォーマンスの推奨事項を定期的に確認する。
通知の設定重要なチェック結果をメールやSNSで受け取るようにする。
推奨事項の優先度付け影響度と実装コストを考慮して順次改善を行う。

高可用性・バックアップ・リトライ

高可用性・バックアップ・リトライ設計のポイント
【デフォルト】AWS内部で冗長化
 ・スキャン・分析エンジン
 ・チェック定義・ルールセット
 ・チェック結果・履歴データ
 ・推奨事項データベース
 ・通知システム
 ・APIエンドポイント

セキュリティ

関連サービス設定内容
CloudTrail(操作履歴の記録・監査・追跡)【自動記録】
作成・更新・削除・設定変更は自動記録される。(コントロールプレーンAPI)
データ操作は追跡できない(データプレーンAPI)
Config(リソースの構成状態・設定変更を記録)-
GuardDuty(脅威を自動検出)【GuardDutyが有効な場合】
GuardDuty検知結果を踏まえたセキュリティ推奨の強化

ログ・監視

標準メトリクス
メトリクス名説明
GreenChecksグリーンチェック数(正常)
RedChecksレッドチェック数(要対応)
YellowChecksイエローチェック数(推奨)

制限値(固定値/ハードリミット/ソフトリミット)

固定値制限値
チェック項目数(Business/Enterprise)115以上(随時追加)
更新頻度5-10分(コアチェック)、週次(フルチェック)

ハードリミット制限値
チェック項目数(Basic/Developer)7

AWS CLIのサンプルコード

CloudFormationのサンプルコード

Terraformのサンプルコード

料金計算

課金項目説明
Basic/Developer基本チェックは無料
Business/Enterpriseフルチェックはサポートプランに含まれる

公式ページ

AWSドキュメント Trusted Advisor